048:源重之(みなもとのしげゆき)
百人一首の48番目の作品は、源重之(みなもとのしげゆき)の作品です。

源重之は、生没年:???年〜1000頃。

第56代:清和天皇の曾孫で、三十六歌仙の1人です。






源重之が百人一首に残した作品は、、、

♪ 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけてものを 思ふころかな

です。

読みは、

♪ かぜをいたみ いわうつなみの おのれのみ くだけてものを おもうころかな

となります。

風をいたみ  (風が激しいので)
岩うつ波の  (岩に打ち寄せる波のように)
おのれのみ  (私の心だけが)
くだけてものを(砕け散って、物を)
思ふころかな (思い悩んでいるこの頃だなぁ)

♪ 風をいたみ 岩うつ波の

ここまで(1句と2句)が序詞(じょことば)となっています。

4句の「くだけて」を引き出しているわけです。

・・・風が激しいので、岩に打ち寄せる波が砕け散ってしまう
・・・その「くだけて」ではないけれども、
・・・私の心だけが、岩のように頑ななあの女性の前に砕け散って
・・・物事に思い悩むこの頃だなぁ




波は源重之自身のことを表わし、

岩は思いが届かない女性のことを表わしています。

女性の心は、岩のように硬くて、

源重之の恋する心は波のように砕け散ってしまう、という歌です。





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