023:大江千里(おおえのちさと)
百人一首の23番目の作品は、大江千里(おおえのちさと)の作品です。

この人について調べようとしたら、歌手の大江千里(おおえせんり)の

情報ばかり出てきて、困ってしまいました(笑)

大江千里(おおえのちさと)は、生没年不詳の平安時代の漢学者・歌人です。

16番でご紹介した中納言行平(在原行平)や、17番でご紹介した在原業平の

甥にあたるそうです。





そんな大江千里(おおえのちさと)が百人一首に残した作品は、、、

♪ 月見れば 千々にものこそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど

です。

読みは、

♪ つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

となります。

あ! 難しい仮名遣いなどはありませんね(笑)

意味は、

月見れば   (月を見ていると)
千々にものこそ(数限りなく、自分を取り巻く物事が)
悲しけれ   (悲しく感じられます)
わが身ひとつの(私ひとりを悲しませるために)
秋にはあらねど(秋が来たわけではないのだけれど・・・)




秋は悲しい季節、という感覚が平安時代に定着したようです。

大江千里(おおえのちさと)は、月を眺めていて、悲しみにくれていたのですね。



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