010:蝉丸(せみまる)
百人一首の10番目の作品は蝉丸(せみまる)の作品です。

蝉丸は、生没年不詳。平安時代前期の人だったと伝えられています。

盲目の琵琶法師だったという伝承があるそうです。

逢坂の関(おうさかのせき)に住んでいたそうです。





そんな蝉丸が百人一首に残した作品は、、、

♪ これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関

です。

読みは、

♪ これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも おうさかのせき

となります。

意味は、

これやこの  (これがかの有名な!!)
行くも帰るも (京の都から東国に行く人も、京の都へ帰る人も)
別れては   (別れては、またここで再会し、)
知るも知らぬも(知っている人も知らない人も再び逢えるという)
逢坂の関   (その名の通り、逢坂の関なのですね)

となります。




逢坂の関とは、山城国(京都府)と近江国(滋賀県)の境の

逢坂山にあった関所だそうです。

相坂関・合坂関・会坂関とも表記します。

東海道が通っていたそうです。

京の都から東国へ旅する人や東国から京の都に帰る人が

行き交う場所でした。

現在は、逢坂の関がどこにあったのかわからないということです。

蝉丸は、この逢坂の関のすぐ近くに住んでいたそうですが、

行き交う人々を見て、感動を新たにして

「これやこの(これがかの有名な!!)」

と表現したのでしょうね。

逢坂の関は、62番の清少納言の作品にも登場します。



inserted by FC2 system